第一期のまとめ



時間というのは常に貴重な物ですが、新幹線と同じくらい時が早く経つのは日本でだけです。多摩市を経つ時、World Campus– Japanはツアーの二都市目とだけではなく、同時に家族の中の三人にも別れを告げました。アメリカのジャッキーとインドネシアのリタとアマンダと過ごした時間は比較的短かったのにもかかわらず、とてつもなく重要なものでした。あの朝のせつなさは流された涙の数に表れていました。僕の目が赤かったのはアレルギーのせいだったけど、彼女達の出発には僕も悲しみを覚えました。

そんな涙一杯の「さようなら」とともに、World Campus – Japan は2008年夏の一期目を終えました。悲しみは少し残っていたけれど、何人かの新しい友達に会うに連れ、愉快なグループも元気づいてきました。夏のプログラムは二期に別れていて、三人経ったけれど六人が加わりました。

そんな訳で、デンマークから二人、そしてアメリカ、スイス、トルコ、日本から一人ずつの代表者は積極的にグループへ受け入れられました。World Campus – Japanを代表して、アナス、シーネ、アマンダ、キャサリン、ムラ、そしてやよいちゃん、僕達の家族へようこそ。このプログラムは一人一人にあらゆる事を教えてくれるけど、そこでの経験を最高なものにしていくのは本人次第です。

人生のように、このプログロムも完璧な訳ではなく、難しい時もあるけれど、困難を超える事でもっとも価値のある経験を成せる時もあります。安易な道で最大限の満足と喜びを必ずしも得られるとは限りません。これからの三週間半数々の機会に遭遇するだろうけど、皆心を広く持ちながら精一杯がんばってね。取手市、水戸市、そして広島市を探索しながら仲良くなれるのを楽しみにしているよ!

(アメリカ出身、ユング・グァング)

日本での安らぎ



World Campus – Japanのツアーの良いところの一つはホストファミリーとの交流です。私は、上田市と多摩市のホストファミリーに様々な類似点や相違点があることに気づきました。それは一つ一つの都市がそれぞれ強い特徴を持っているからかもしれません。田舎の上田市は山々に囲まれている一方で、多摩市は東京近郊の郊外です。しかしそんな対比にも関わらず、どちらの家族も本当に最高でした。私に対して実に優しく愛情一杯に振る舞ってくれました。

多摩ではキタミ家にお世話になりました。ホストマザーのミエさんもホストファーザーのアツシさんも本当に親切で素晴らしい人達でした。13才のシュンくんと9才のアミちゃんという優しくて可愛らしいホストブラザーとシスターもいました。初日からも彼らがどれだけ私のことを気にかけてくれいるのかが、とてつもなく重いスーツケースを三階まで持って上がろうとする姿から感じ取る事が出来ました。絶対無理だし自分で出来る、と断ってもやはり親切に助けてくれようとしてくれました。本当に可愛らしかった!彼らはとってもスポーティーでもありました。シュン君はテニス部で、アミちゃんは泳ぐのが好きで思い付くスタイルのどれでもできるのです。そんな元気の良い子供達がいたので、退屈する事は一度もありませんでした。

ご両親は私の事を心から気にかけてくれました。私がお腹を減らさないようにと食べ物を沢山くれました。(ちなみにおいしかったですよ!)それに加え、寒さとホコリに弱い私の健康状態も気にしていつも家の状態について話しかけてくれました。

そんなキタミ家との一番の思い出になった経験には何人かの他の参加者と彼らの家族もいました。人数が多ければ多いほど楽しい、というじゃないですか!World Campus – Japanの参加者の受け入れをしている四家族とキタミ家がたまたま仲良かったのです。そこである夜五家族でピクニックと花火をしに平穏な公園へいきました。食べ物は美味しく花火もきれいだったのですが、あんなに楽しめたのは家族達のおかげでした。ホストファミリーデーには、皆でディズニーランドにも行きました。それがどれだけ楽しかったことか!私は日本、そしてディズニーランドにいたのですよ、ディズニーランド!本当に信じられませんでした。

キタミ家には、本当に彼らの一員のように扱ってもらいました。あんなに愛してくれていた彼らは私の頭と心の入れ墨となっています。

(インドネシア出身、アロイシア・リタ)

多摩市のテーマ:人口と社会構造



大学生と目覚める神秘的な多摩市

二番目の都市は僕らに現代日本の近郊を経験する最前席のチケットを差し出してくれました。東京都多摩市は都心から南西にあり、緑が豊で安全性の高い環境で知られています。東京から電車でたったの三十分ですが忙しい東京とは全く違います。心地よく、のんびりした雰囲気が感じられます。ホストの多くは都心に通勤していますが、住居はこの静かな郊外です。

一日目には多摩市の歴史や文化について学びました。講演の後には二手に別れ、地元の学生達に街を案内してもらいました。僕のグループは街の中心に近い平穏なお寺のある場所へ行きました。五つくらいのお寺があり、それぞれ独特の建築様式で、ほとんどが静かでのどかな雰囲気で美しい花の沢山咲いている素晴らしい公園に囲まれていました。あるご年配の女性は、そこで柔らかな色使いでお釈迦様の絵を書いていました。ロマン主義のようなその絵に僕は安らぎを覚えました。

神秘的な体験に続いて、生徒達はお昼御飯を食べに大学へ連れて行ってくれました。四階建ての建物には驚かされました。その建物は生徒達専用のレストランで一杯だったのです!各種のアイスクリームやアイスキャンデーを揃えた自動販売機までありました。更に日本では、決断の下せそうに無い人や、お楽しみを好む人達には販売械がアトランダムに一つ選んでくれるのです。食べ物の多様さとヒップな雰囲気が大学生活について語ってくれました。多摩市の人口の多くは五十才以上ですが、学生も大部分を構成していて、大学は市の中でも重要な一部です。

街の散策を通して多摩市で共存している二つのコミュニティーを知る事が出来ました。お寺参りが市の高齢者達に合った穏やかな環境を象徴する一方で、大学での昼食は多摩市の若者達の一面を見せてくれました。

(フィンランド出身、ペルトラ・イルッカ)

ありがとうイベント


喋れない言語でありがとうと言う方法。

各都市での滞在の最後には、参加者とスタッフ諸共私達のお世話をしていただいた地元の皆さんに感謝の気持ちを表す為ショーを開催します。それはメンバーの出身地の文化の紹介であったり、日本で人気の歌等を含むものです。イベント自体、お孫さん達からおばあちゃんおじいちゃんまで楽しんでいただけるように考えて作ってあります。ホストファミリーの皆さんがそこで見るのは、いくつもの楽しそうな顔、いい気持ち、そして願わくばとてつもなく大きな感謝の念です。

しかし真実を語ると、私達は毎週歌ったり踊ったりする為にツアーに参加している訳ではないのです。何故このようなイベントを披露しなくてはいけないかと問うのも容易い物です。何故ならば、私達の誰もがしばらくの間、日本に来て旅をし、その文化をできるかぎり体験する為にお金を貯めて来ているのですから。ですから話せもしない言葉の歌を習ってくれと頼まれた時、誰もそれを歓迎はしませんでした。特に一週間目は習う事が山ほどあり大変です。

数時間は耐えられても、題名も上手く発音できないような日本の歌のその日12回目の練習となるともう単に面倒な仕事です。

しかしとうとうその初めてのイベントの日が訪れるとどうなるのか?

キツいスケージュルと既に溜まっている疲れにも関わらずステージに立ち、出来る限りのベストを尽くします。普段はマイクを持ちもしないような人が前に立ち、楽しみながら日本語で歌を歌い、手話まで付けるのです。それはヒゲを生やしたノルウェー人のスタッフが丁重に頼んだからでしょうか。それともCEOの西村さんが能弁にこのイベントが地域にとってどれだけ大切なものであるかを語ったからでしょうか。

個人的には、僕たちを毎日送迎し、疲れて帰宅したら後はくつろがせてくれる人達の為にしていると確信しています。家族に招き、そして美味しい御飯を作ってくれるその人達。彼らの顔がパフォーマンス中、ステージから見れば僕らの方をニコニコしながら見ていてくれるのです。彼らの応援している声が僕らの出番の時に聞こえてきます。

ホストファミリーや素晴らしい地元のコミュニティーがイベントを楽しんでくれていなかったら、参加者もここまでがんばってはいないでしょう。 根本的には一週間程の滞在中にそのコミュニティーが僕たちと分かち合ってくれたものに対する感謝を表す手段なのです。

僕たちのこれまでの努力は思いがけも無く全く違う価値を持つのです。そしてとても楽しくなります。ですから僕はホストファミリー達がこれからもいくつものWorld Campus−Japanのこのイベントを楽しんでくれる事を心から願っています。参加者もスタッフも、心を込めて盛大にしていくでしょうから。

(2008年夏期ツアー プロダクション スタッフ アシスタント(別名ヒゲを生やしたノルウェー人のスタッフ)ヘンニング・ロドウィット)

第一セッション − オリエンテーション



数々の地域活動に参加し、様々な地域の名所見物もしましたが、ツアー始めの二週間の焦点の一つはオリエンテーションでした。オリエンテーションやトレーニングなんて面白くないように思われるかもしれませんが、これだけ国際的なグループがこの多様なプログラムを成功させるのには欠かすことはできません。第一セッションの参加者とスタッフはブラジル、アメリカ合衆国、インドネシア、ウズベキスタン、カナダ、韓国、ケニヤ、中国、デンマーク、日本、ノルウェー、フィンランド、そしてメキシコからやって来ているのですから。

基本的なガイドラインやルール等の発表以外にも、スタッフは参加者がワールドキャンパスでの日常の流れに速やかに適応するよう上手く援助してくれました。一日の始まりは参加者が日替わりで発表する「こんな時に日本にいるって分かる」です。しかしながら、その短い一時だけでは私が幾度も体験した不思議に食欲をそそる食事、温められたトイレの便座、眉毛の完璧に整った男性との出会い等はまとめられないと思います。もちろん「私のストーリー」無しでは一日が完成しません。無作為に選ばれたメンバーに自分のライフストーリーを十分程で語る機会が与えられます。

生涯で一番恥ずかしかった体験等、あらゆる話を聞き、語る事でお互いを少しずつ知り合い、友情を築き上げて行きます。

最初の一週間程は毎日一時間の日本語の授業を受けました。私達の素晴らしいヒロミ先生が辛抱強く基本的なサバイバル用日本語を教えてくれました。難しいと同時に楽しく、実用的でした。実際、日本人の誰もが外国人の私たちが日本語を一言でも口にすると仰天していました。

日本での滞在中は各地のホストファミリーにお世話になっています。彼らは食と住を提供してくれるだけではなく私達を家族の一員として迎えてくれます。そんなホスト、そして地域の人々への感謝の気持ちを表す為、私たちは歌や踊り満載の「ありがとうイベント」を開催します。このイベントは参加者達がそれぞれの文化の歌や踊り等様々な方法でお客様をもてなすカルチュアル・プレゼンテーションを含むいくつかの部分で成り立っています。リハーサルでお互いのパフォーマンスを幾度も見る事で、私達は更に仲良くなり、そして一つ一つの文化について学ぶ事が出来ましす。イベントでは、それに加え二つの英語の曲、そして日本の名曲のメドレーも歌います。

もちろん、イベントの概要を初めて説明された当初は皆少しは圧倒されました。にも関わらず、始めの二週間中の練習を終えての上田市で初めてイベントは成功し、お客樣方からも大変良い反響をいただきました。私のホストシスターのカズエちゃんは、私達のSMAPが一番面白かったとはしゃいでいました。デンマークからの参加者である友人のハ・リリーは「皆と一緒にいて、地元の皆様に披露するのはとても楽しかった」と、フィンランド人のペルトラ・イルッカは「素人にしては上出来だ」と言っていました。皆もそれに賛成するだろうと思います。

どんなオリエンテーションも簡単ではありませし大変な時もありますが、その価値は間違いなくあります 😉

(アメリカ出身、アルファノ・ジャッキー)